大学構内のオブジェ「ラ・マノ(La mano)」
私が通っているアリカンテ大学はサン・ビセンテ・デル・ラスペイグ(San Vicente del Raspeig)という地区に位置し、アリカンテの中心街からはトラムで30分程度の場所にあります。そして実はこの大学、日本人留学生の間ではかなり名の知れた大学なのだとか。今回は、アリカンテ大学と、私が利用している語学留学制度についてご紹介します。
アリカンテ大学へようこそ
アリカンテ大学は1979年に創立され、現在約3万2千人の学生が32の学部、学科に在籍する公立総合大学です。広大なキャンパスはもともと軍の飛行場として利用されていたそうで、構内にはその名残である、戦闘機を収容していたガレージ跡が残っています。また建物は有名建築士によって手掛けられており、ヨーロッパで最も近代的な建築技術で構成されています。
トップの写真はラ・マノ(La mano:日本語で「手」の意味)といい、「大学で道に迷ったらマノを探せ!」と言われるくらい目立つオブジェです。アリカンテ大学では多くの学生がアリカンテ市内外からトラムやバスを利用して登校します。そのため、双方の駅の近くにあるマノは大学の玄関口を示す道しるべとして活躍しています。また留学生にとっては、自国に戻る際の記念撮影スポットとしてお決まりの場所です。
そして迷子になってしまうほどに大きいキャンパス内には多くの動物が生息しています。すでに学生に懐いてしまっている猫達と、日々その数を増やしているカモの親子達はアリカンテ大学の密かな名物と言っていいかもしれません。また、私が来たばかりの3月頃は、構内に植えられているたくさんのオレンジの木が実をつけていて、オレンジの名産地であるバレンシア州を五感で感じられる、魅惑的な光景が広がっていました。
構内で実をつけるバレンシアオレンジの木(3月撮影)
留学の種類
ここで簡単にですが、一般的な留学の仕組みについてご説明します。留学制度には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 外国人学部生として、現地の学部生と同じ講義を受講する。
- 現地の大学付属の語学学校、または民間の語学学校の留学生コースを受講する。
「交換留学」と呼ばれている制度はほとんど①です。この制度では日本の大学と現地の大学の間で提携が結ばれており、単位互換制度があったり、学生寮※1に入寮できたりと、学生はたいてい日本の大学で学ぶ場合と同じような権利を得られます。また、学費の支払やビザの取得などの手続きを日本の大学が肩代わりしてくれることもあります。
個人的な留学(私費留学とも呼ばれます)は、②が多いです。語学学校等は日本の大学と提携していることが少ないため、受講の手続きから学費の支払など、あらゆる手続きを学生自身で行わなければなりません。私の場合は、日本の大学を一年間休学し、②のタイプを選びました。
ランチ中の食べ物を狙って近寄ってくるカモ
今後海外留学を視野に入れている方にとって、参考になりましたら幸いです。
後編では「どうしてこの大学を選んだのか」「アリカンテ大学の良いところとは?」についてまとめていきたいと思います!
※1……学生寮はアリカンテ大学の場合、私営のため個人留学できている学生も入寮可能です。アリカンテ大学には3つの学生寮が存在し、それぞれ現地学生や多くの国の学生が利用しています。
ライター:NANA
東京都八丈島出身。趣味は読書とお散歩で、旅行雑誌を読んで行った気分になるのが好き。スペインの好きなところは、一瞬一瞬を楽しむことに全力を注ぐスペイン人の生き方と、美味しい食べ物。スペインのアリカンテ大学(バレンシア州)への留学体験記を執筆中の、フラメンコを踊れるライター。
観光、文化に関する和文・英文ライティング(記事執筆)、多言語翻訳を随時受け付けております。
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